札幌市内(太平・東豊)の2院体制で安心の動物病院

去勢手術
子宮疾患
臼歯の不正咬合
切歯の不正咬合
急性胃拡張

去勢手術

ウサギはその可愛らしい姿に似合わず、とても縄張り意識の強い動物です。
男の子のウサギは生後5ヶ月前後で性成熟を迎え大人になると、おしっこ飛ばし(スプレー行動)で縄張りを主張したり、ご家族に対して攻撃的になることがあります。
また、男の子のウサギは他の哺乳動物と比べ非常に強い発情行動を見せます。
このような男の子のウサギの性質を考えると、日常生活の中で男の子のウサギが受けるストレスは非常に大きいことが理解できます。
実際に発情行動が強すぎで気持ちが切なくなってしまい食欲不振で来院される男の子のウサギもいます。
お家にお迎えしてすぐの仔ウサギの時期は楽しかったのに、性成熟を迎えた途端スプレーで家中が汚れ、かじられてしまうので一緒に過ごしていて楽しくないというご相談を受けることもしばしばです。
これらの行動はウサギにとってみれば当然であり、彼らは悪くありません。しかし、人と一緒に生活する以上はそれぞれが快適に生活できる状態にしてあげることが、人と一緒に生活するウサギの「自然」とも考えます。
ご家族の皆様がウサギが行うスプレー行動や攻撃性にどれだけ困っているかが去勢手術を受けるかどうかの目安になると思います。
これらの行動にはホルモン性の要因以外にも様々な要因が関係するため、全ての問題が去勢手術で解決するわけではありませんが、スプレー行動は90%程度消失します。

また、女の子のウサギに比べると男の子のウサギの生殖器系の病気の頻度は多くありませんが、近年ウサギの寿命は少しずつのびてきており、当院でも精巣腫瘍を診断する機会が増えてきました。
去勢手術を受けることで精巣腫瘍の予防になります。

手術から術後の流れについては「当院での手術(東豊病院)」の項をご参照下さい。

精巣腫瘍


子宮疾患

ウサギの子宮疾患は非常に多く、加齢とともにその発生頻度は増加します。
子宮内膜(嚢胞状)過形成や子宮水腫などの非腫瘍性疾患、子宮腺癌や子宮筋腫・子宮筋肉腫などの腫瘍性疾患が多く見られます。

通常、子宮疾患は痛みなどの自覚症状がほとんどなく全身状態の悪化も少ないので、食欲はいつも通りにあることがほとんどです。
3歳以上になると多くなり、健診時や手術時に偶然発見されることも少なくありません。ただし発見が遅れた子宮疾患では癌性腹膜炎による腹痛、子宮腺癌の肺転移による呼吸困難、巨大な子宮水腫の圧迫による呼吸困難、出血による慢性もしくは急性の貧血など非常に重大な問題が起こってしまっていて、残念ながら助けてあげられないケースもあります。

ご家庭での判断ポイントは、元気・食欲はあるが、日によって出たり出なかったりする血尿が認められることです。
また、同時にほぼ全ての乳腺が腫脹している場合も子宮疾患の疑いがあります。
子宮疾患のキーワードが「血尿」であることはご存知の方が多いと思いますが、落とし穴がいくつかあります。
ひとつめは、ウサギの尿の色は正常でも濃いオレンジ色を呈することがあることです。このことをご存知の方は尿の色の変化に気づいていても病院に来院するのが遅くなってしまうことがあるようです。見た目だけでは血液が混入しているかどうかは分かりません。気になる色の尿を見つけた時は必ず病院で尿検査を受けましょう。
ふたつめは、子宮疾患の悪性度や進行度合いと血尿の有無が必ずしも一致しないことです。例えば、子宮内膜過形成や初期の子宮腺癌で出血が認められ早期発見につながった症例は多々ありますが、末期の子宮腺癌が肺転移してから初めて血尿が認められた症例もあります。ご家庭での尿色の変化の見逃しというのもあるかも知れませんが、血尿が出ているかどうかのみを子宮疾患の判断基準にしていると発見が遅くなってしまうケースがあるということをご家族の皆様には是非知っておいていただきたいと思います。

私達は子宮疾患の予防には1歳前後で避妊手術を受けること、子宮疾患の早期発見には病院での定期検診を受けることが非常に大切だと考えています。
もし女の子のウサギと生活されていて気になることがありましたら、いつでもご相談ください!



臼歯の不正咬合

ウサギには左右上顎に6本ずつ、左右下顎に5本ずつの合計22本の臼歯があります。切歯と同様に生涯伸び続ける常生歯なので、牧草を咬むことで咬合面が摩耗し正常なかみ合わせを保っています。臼歯は1ヶ月に約1mm伸びます。何らかの原因により臼歯の咬合面が上手く摩耗しなくなることを臼歯の不正咬合と言います。本来、上顎歯列は下顎歯列よりも広いことから、臼歯の偏摩耗により通常上顎臼歯は頬側(外側)へ、下顎臼歯は舌側(内側) へ棘状に伸び口腔内を傷つけてしまいます。

原因

・先天性素因
・老化により臼歯の土台である歯肉が痩せてくること
・感染
・不適切な食事(ビスケットや食パン、果物など甘いものの多給)
・柔らかい葉物野菜の多給
・「すり潰し」の顎の動きを必要としないペレットのみの食事
 
臼歯不正咬合の初発年齢は1歳齢と言われています。これはその原因が不適切な食事にあることを示しています。また臼歯不正咬合の発生のピークは4歳頃であることは老化が関連していることが考えられています。
現在、日本で非常に人気のあるネザーランド・ドワーフやホーランド・ロップに不正咬合が発生しやすいことが知られています。これらの品種は短頭種に分類されるのですが、体や頭が小型化・短小化しても歯が同率に縮小されるわけではないため、異常が起こりやすいと言われています。

症状

口腔内粘膜の損傷が軽度ならば、食べる意欲はあるのに食べないという行動や、ペレットは食べるが牧草は食べない、完食に時間がかかるなどの症状のほか、よだれ、くしゃみ、一時的な軟便が見られることもあります。
口腔内粘膜の損傷が重度だったり、経過が長い場合、二次的な消化管停滞や腸炎、腎不全などを合併し重篤な状態に陥ることもあります。

治療

臼歯を処置する場合は、麻酔ガスによる全身麻酔下で実施しています。全身麻酔をかけることにより口腔内を隅々まで全て観察することが可能で、削り残しが無くなり、嫌がるのを無理矢理に保定する必要がないため、返ってウサギへのストレス負荷が軽減できるからです。
所要時間は約30分ですので、お待ち頂ければその場で処置を実施した後、しっかり覚醒した状態でお家に連れて帰ることが可能です。
二次的な消化器障害の治療や予防ため、処置後に皮下点滴や腸を動かすお薬や痛み止めなどを皮下注射します。

予防

ウサギの臼歯に最も良い食べ物は牧草です。それもチモシーの1番刈りの硬い茎の部分が最適です。良質な牧草を食べさせることが本症の予防になります。
治療により症状が改善しても、いったんズレてしまったかみ合わせは残念ながら元には戻りません。状態によって様々ですが、1ヶ月から数ヶ月で同様の症状をくり返すことになります。その治療間隔も経過していくにつれて長くなったり、短くなったりと決して一定ではありません。1〜2ヶ月に1回程度の定期検診を受けて頂くことをお勧め致します。



切歯の不正咬合

ウサギは上顎に大工道具の「のみ」のような大きな切歯とその裏側に位置する小切歯の2対の切歯を持っていて、上顎切歯は4本あります。
下顎切歯は2本あり、合計6本の上下切歯が互いにかみ合うことで生涯伸び続ける切歯を適切な長さと形に保っています。
上顎切歯は1週間に1mm、下顎切歯は1週間に2mmも伸びます。
本来上顎切歯は円弧を描く様に口腔内に巻き込むくせがついており、それに対して下顎切歯は上前方に飛び出す様なくせがついています。このくせをお互いに正しくかみ合うことで抑えていますが、ひとたびかみ合わせが悪くなるとタガが外れた様にそれぞれ異常な方向に長く伸び、様々なトラブルを引き起こします。

原因

重度の受け口や遺伝性などの先天性素因もありますが、ケージをかじり続ける、顔面を強打するなど、ウサギ自ら外傷性の要因を生じている場合が多く見られます。また、臼歯の不正咬合から二次的に発生することもあります

症状

切歯の不正咬合が起こると、下顎切歯は1ヶ月に約1cmも伸びます。
このため、口唇や歯肉を傷つけてしまったり、伸び過ぎた切歯がつっかえて口を閉じる事ができなくなりよだれが止まらなくなったりします。
この他、ペレットを上手くついばめずにこぼす、食べにくそうにする、食べる意欲はあるのに食べないなどの症状が特徴的です。

治療

1歳以前の若齢の場合は、こまめに切歯を研磨し調整することで正常のかみ合わせに戻すことが可能な場合があります。最長で、1週間ごとの通院が数ヶ月間必要なケースもあります。

1歳以降の場合やかみ合わせの調整が不可能なほど大きくズレてしまっている場合は、3〜4週間ごとに過剰に伸び過ぎた切歯を短く切って管理します。
切歯の治療は基本的には無麻酔で実施しています。
予防

多くのウサギはケージをかじって大きな音を出すことで飼い主さんを自分の下へ呼び付けようとします。一度でもウサギに呼ばれて行ってしまうとウサギは学習してしまい、次からは永遠に呼び続けます。ですから、ウサギに呼ばれても一切無視して、ウサギの催促に反応しないように注意して頂くと良いと思います。
全てのお世話を飼い主さん主導で行う様にして頂くと良いでしょう。



急性胃拡張

ウサギの消化器疾患は様々ですが、その中でもご家族の皆様に是非知っておいて頂きたい病態が急性胃拡張です。

原因

急性胃拡張の原因はまだ全て究明されていませんが、胃の出口(幽門)に小さな毛球が栓をしてしまっていたり、小さな毛球や異物が腸閉塞を起こしていたりと、その大部分は毛球による閉塞と考えられています。

症状

急性胃拡張の特徴は突発的に元気・食欲が全く無くなることです。そしてこれは大抵、換毛期に起こります。「つい数時間前までは元気だったのに急に調子が悪そう」というのがよくお聞きする稟告です。腹部触診では、まるで風船のようにパンパンに腫れた胃が触れます。この状態になるとウサギは非常にお腹が痛くなります。ウサギはお腹が痛くなると、手足を伸ばしたり縮めたりして身の置き所がないようになり落ち着きが無くなったり、うずくまってジッと動かなくなります。ウサギは痛みにとても弱いため、痛みに晒されている時間が長くなるとショック状態になり体温が低下してしまいます。体温が低下するとウサギの耳がいつもより冷たくなります。ほ乳動物が体温を保てなくなるということは命の危険がすぐそこまで迫っている可能性があるということなのです。
このような症状が見られた時は様子を見ること無く、できる限り早く動物病院を受診することをお勧めしています。重度なショック状態に陥ったウサギはたった1日で亡くなってしまうこともあるのです。「ウサギは食べなくなったら1日で死ぬ」という昔からの迷信のような話は、この急性胃拡張が原因のひとつであった可能性もあるのかなと私達は考えています。

治療

軽度の急性胃拡張ならば皮下点滴と皮下注射による内科治療で良くなることもしばしばですが、重度な急性胃拡張の場合、特にショック状態に陥っている場合などは早急に対処しないと死に至りますので一刻を争います。その際、麻酔のリスクはありますが、緊急処置として全身麻酔(ガス麻酔)下で口から太いカテーテルを胃まで挿入し、胃内のガスと液体を吸引除去し胃の張りを早急に和らげます。その際、胃の出口(幽門)に栓をしていた小さな毛球が一緒に吸引できることが多々あり、これにより症状が劇的に改善するケースがあります。
ガスと液体吸引除去後に胃のマッサージと触診による内容物の確認を行い、その後、皮下点滴と皮下注射で対応すべき状態なのか、迅速に手術を行うべきなのかを判断しています。

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